競争か闘争か

「競争闘争理論」
スポーツの分類の話。

この本は「サッカーは団体闘争としての練習のあり方が日本は遅れているから結果が出ない。見直す時期なのでは？」という内容です。

それもそうだし、団体闘争スポーツをやるときにどんな心構えで試合に臨むといいかのヒントでもあるなと思いました。

まず分類について。

スポーツは、
①「競争」的スポーツ
同じ時間、同じ空間に相手がいなくても戦える
例:陸上、ゴルフ、水泳、新体操団体など
②「闘争」的スポーツ
同じ時間、同じ空間に相手がいて戦う
例:サッカー、テニス、バスケットボールなど
に分けられます。

それが団体競技の場合は先頭に「団体」が付き、個人競技の場合は先頭に「個人」が付きます。

また 闘争的スポーツを「相手と自分の間に物理的距離が存在し道具を介して競うスポーツかどうか」で分けると「間接的〇〇闘争」となります。

バスケットボールは団体闘争スポーツです。

ここからが面白いところ。
同じスポーツと言ってもそれぞれを与えられている権利が違い、求められる集中の状態も違います。

競争的スポーツは
・技術を発揮する権利を与えられている
＝磨いた技術をある程度発揮できる
＝自分の持つ技術を最大限発揮する集中力が求められる
＝自分自身と対話をし、いい意味で周りが見えない状態が最高

闘争的スポーツは
・妨害する権利を与えられている
＝磨いた技術が妨害される
＝自らに影響を与える可能性をあるものを最大限把握する集中力が求められる
＝周りが見えたり気がつく状態が最高

ということは闘争スポーツは「やってきたことがうまくできなくて当然」「妨害されて思い通りにならなくて当然」ということです。試合で思うようにできなくてもイライラする必要はないし、それもすべて想定内です。その中でどう攻防するかが闘争スポーツの楽しいところです。

そして周りが見えたり気がつく状態を保つためにも、試合前アップ、試合中、ベンチにいるときも含めコミュニケーションをとることが大切。ひとりで殻に閉じこもるのではなく、積極的にコミュニケーションをとれる選手がいい集中状態で試合に臨めるんだと思います。

いろいろなスポーツの特性が見えて面白い本でした。練習メニューも闘争スポーツの前提で練り直しです。

p.s.
スマイル大作戦でコミュニケーションが増えるといいな。